TikTokが日本でもショッピング機能「TikTok Shop」を開始して、早くも3ヶ月が経とうとしています。ショート動画から直接商品を買えるこの新しい仕組みはマーケティング業界でも注目の的ですが、「本当に成果が出るのか?」「リスクはないのか?」と不安に思う声も少なくありません。実際、日本では導入直後で事例が少ないため未知数な部分も多いですよね。
そこで本記事では、海外を中心としたTikTok Shopの成功事例・失敗事例をもとに、「バズる(=爆発的ヒットする)ための秘訣」と「しくじり(=失敗)のポイント」を探ってみます。海外ではTikTok Shop経由で大ヒットを飛ばしたブランドがある一方、残念ながら成果を出せず撤退したケースもあります。その差はどこから生まれるのか、一緒に見ていきましょう!!
目次
- 成功事例から見るTikTok Shopでバズる秘訣
- 失敗事例から学ぶしくじりポイント
- まとめ: リスクをチャンスに変えよう
成功事例から見るTikTok Shopでバズる秘訣
まずはTikTok Shopで大成功を収めた事例から、バズるための共通ポイントをチェックします。海外のケースを見ると、ライブコマースやショート動画の特性を最大限に活かした工夫が鍵になっています。具体的な秘訣をいくつか挙げてみましょう。
- ライブ配信で熱狂を演出: リアルタイムのライブコマースはユーザーの購買意欲を大きく刺激します。例えばイギリスの大手コスメブランド・ロレアルは、2024年9月に開催されたTikTok Shop UKの特別企画で12時間連続ライブ+ショート動画+プレゼント企画を実施し、約1億4,400万円の売上(週平均比466%増)を達成しました。同様にアイルランドのあるコスメブランドでも視聴者3万人超の長時間ライブで売上が2倍以上に伸びた例があります。
- インフルエンサーとのコラボで拡散力アップ: TikTokはインフルエンサー(KOL)との相性が抜群です。フォロワー数よりエンゲージメント重視で自社に合ったクリエイターと組むことで、信頼感と拡散力が一気に高まります。タイのあるコスメ企業A社は人気KOLを起用した週2回のライブと限定クーポン配布で、コンバージョン率を通常の3.2倍に跳ね上げました。またイギリスのヘアケアブランド「Hair Syrup」は投稿動画が60万回以上再生されTikTok Shopで約20万ドルを売り上げるバズを達成。中小ブランドでもインフルエンサー施策次第で大きな成功を収めた好例です。
- エンタメ性と共感を重視した動画: 単なる商品紹介ではなく、ユーザーが「面白い!」「わかる!」と感じるコンテンツ作りがバズの重要ポイントです。タイの整理グッズメーカーB社は散らかったキッチンが見違えるほど綺麗に片付くビフォーアフター動画を投稿し、「自分もこんな風に片付けたい!」という共感から拡散されました。結果、わずか数日で1,000件以上の注文を獲得するヒットに。このように身近な課題を取り上げて広告臭を出さずに共感を呼ぶ演出は強力です。
- 限定オファーで購買意欲を刺激: TikTokユーザーはノリと勢いで購買に至るケースも多いため、お得感や緊張感の演出が効果的です。例えば**「ライブ配信中だけ◯%OFF」や「◯分以内の購入で特典あり」**といった期間・数量限定キャンペーンを打ち出すと、「今買わなきゃ!」という心理を刺激できます。実際ロレアルでもライブ中のプレゼント企画が大きな集客効果を上げました。「今逃したら損!」と感じさせる仕掛けは、短期的なバズを確実に売上につなげる必殺技と言えるでしょう。
失敗事例から学ぶしくじりポイント
次に、TikTok Shopで思うような成果を出せなかった失敗事例から学びましょう。海外のケースを見ると「それではうまくいかない…」という基本ミスが原因のものが目立ちます。同じしくじりを繰り返さないよう、代表的なポイントを確認しておきます。
- 静的なカタログ出店では埋もれる: TikTokは動画主体のプラットフォームです。従来のECサイト感覚で写真と文章だけを載せてもユーザーの興味は引けません。タイの日用品企業C社は静止画と説明文を流用しただけで動画を一切用意せず出店し、その結果ユーザーは購入まで至らず売上ゼロに終わりました。「動き」や「リアルな使用シーン」を見せないと興味を持たれないため良い商品でも動画なしでは埋もれてしまいます。
- ライブ配信の準備不足は命取り: TikTok Shop成功のキモであるライブコマースも、準備を怠ると危険です。タイのファッション企業D社は事前告知なしでライブ配信を開始し、出演者も一方的に商品説明するだけだったため視聴者がほぼ集まらず売上もゼロでした。ライブ成功には事前の集客と視聴者を飽きさせない演出が不可欠です。
- 「TikTok映え」しない商品は苦戦: 短い動画で魅力が伝わりにくい商品はTikTok Shopでは苦戦します。例えば説明に時間を要する複雑な商品や、高額すぎて衝動買いされにくい商品は不利です。実際海外でもコスメやファッションなど見た目で惹きつけやすい商材がヒットする一方、専門性が高い商材はバズりづらい傾向があります。
- 継続発信を怠ると失速: TikTokのトレンド移り変わりは早いため、継続的なコンテンツ発信と改善が重要です。最初に少しバズっただけで更新を止めてしまうと、ユーザーの関心はすぐ他へ移ってしまいます。また日本市場は参入企業が多く競争が激しいため、出店後もデータを見ながらPDCAを回し戦略を磨き続ける姿勢が求められます。
まとめ: リスクをチャンスに変えよう
海外事例に見るTikTok Shopのバズる秘訣としくじりポイントをご紹介しました。日本でもサービス開始日に有名人コラボのライブ配信で約2万人が視聴し、限定商品が開始40分で完売するなど早速成功例が生まれています。
重要なのは、「誰に・何を・どう見せるか」を徹底的に考えること。成功事例のエッセンスを取り入れ、失敗事例の教訓を踏まえて準備すればリスクはぐっと減らせるでしょう。TikTok Shopならではの魅力を活かし、ぜひ貴社ならではのバズる戦略に挑戦してみてください!
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